
クリス・トンプキンス
リワイルディングの専門家
クリス・トンプキンスは、世界を代表する自然保護活動家で環境フィランソロピストである。彼女の南米でのリワイルディングプロジェクトは、圧倒的なスケールと全体を包括するビジョンで際立っている。

私たちは現在大陸というスケールでリワイルディングに取り組んでいます。それは自然、豊かさ、威厳ある人間のコミュニティーがない未来を受け入れるわけにはいかないからです
クリス・トンプキンス

自然の保護者であり擁護者
30年以上前、起業家のクリス・トンプキンスと夫の故ダグ・トンプキンスは、チリとアルゼンチンで数百万ヘクタールもの荒廃した土地を購入し始めた。その目的はただひとつ、土地を本来の自然な状態に戻し、生物多様性を再生させるためだった。彼女のリーダーシップの下、それらの土地は両国政府に寄贈され、国立公園の設立や拡張のために活用されている。

企業家から保護活動へ
クリス・トンプキンスはアウトドアウェア会社パタゴニアの創業メンバーであり、数十年にわたりCEOを務める中で、深い環境保護への価値観を根付かせることに取り組んだ。1990年代初頭にビジネスから身を引いた後、夫であるダグ・トンプキンスとともにトンプキンス・コンサベーションを共同設立すると、一般の人々の訪問を可能にし、広大な生態系の再生と主要な生物多様性の回復を実現するために、チリとアルゼンチンで810,000ヘクタール(200万エーカー)もの土地を購入・保護した。
2000年代に入ると、この団体はチリとアルゼンチンに土地を寄贈し、両政府にさらなる土地の追加を働きかけた。それにより、両国でさらに650万ヘクタール(1,600万エーカー)の土地と1,200万ヘクタール(3,000万エーカー)の海洋の保護に加え、アルゼンチン最大の自然保護区域であるイベラ国立公園、チリのパタゴニア国立公園を含む、16カ所の国立公園の設立・拡張を実現した。
取り組みの継続的な発展を確保するために、この南米でのプロジェクトは独立した2団体、リワイルディング・アルゼンチンとリワイルディング・チリとなり、ロレックス パーペチュアル プラネット イニシアチヴによって支援されている。トンプキンスの指導の下、両団体は生態系の再生、固有種の再導入、持続可能な開発を支援する地元コミュニティや政府とのパートナーシップの確立に取り組んでいる。
クリス・トンプキンスは2025年にロレックス テスティモニーになった。
